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私のキャリアプラン

小林宏明

小林宏明

小林宏明
住友商事株式会社 人事厚生部 ヘルスプランニングチーム 歯科診療所

略歴

小林宏明

 私は歯科医師です。東京医科歯科大学歯学部を卒業後、歯周病学の大学院に進みました。研究テーマは「歯周病と免疫」で、ヒトの細胞と歯周病細菌で研究する日々でした。大学院修了後、トロント大学歯学部で2年間ポスドクをしました。海外暮らしでは床屋に苦労しました、ほぼほぼ言った通りにならないのです。帰国後は東京医科歯科大学歯学部の歯周病学分野に戻り、大学教員として臨床・教育・研究をしていました。縁があり、2015年から住友商事株式会社の歯科診療所に勤務しています。

現在のお仕事について教えて下さい(業務内容や日々のお仕事中の様子など)。

小林宏明

 住友商事株式会社は社内に歯科診療所があり、従業員のお口の健康管理をしています。歯科ユニットは4台、歯科医師の常勤は私1人、歯科衛生士が6人います。基本的に日中は外来で診療しています。歯科健康教育としては、新入社員研修や海外赴任前研修時に話す時間をもらい講演をしています。
 当社は従業員が5000人で、500人は海外駐在です。海外赴任前に歯科健診を行い、治せるところは治し、海外赴任中に起こるリスクを評価し伝え、何かあった時にはオンラインで相談にのります。海外の歯科事情などを含めた歯科健康教育も行っています。口腔内の情報をすべて記録し、飛行機が落ちても必ず見つけられるようにしています。また、住友商事株式会社の衛生管理者として、衛生委員会への参加、職場巡視の帯同も行っています。

学生時代についての思い出(例:所属サークル)や当時考えていた将来の方向性について教えて下さい。

 大学時代はESSに所属していました。英語でのディベートやスピーチの他に、英語劇を作っていました。仲間と一緒に一つのものを作り上げる楽しさ、一体感は貴重な経験です。歯学部学生時代は、将来は普通の街の歯科医になると漠然と思っていました。

産業衛生の道を志した時期(年齢・年代)やきっかけについて教えて下さい。

 大学勤務の教員から住友商事歯科診療所の所長となったのが2015 年45歳の時でした。企業内歯科診療所の立ち位置が分からず、日本産業衛生学会産業歯科保健部会の先輩方に会い、たくさんのことを教わりました。そこから産業衛生の道を志すことになりました。

新人時代の思い出について教えて下さい。

住友商事に来て、従業員のむし歯や歯周病を治す日々でした。社員の口の中しか見ていませんでした。穴があったら埋める、が仕事の中心でした。

人生における転機やキャリアプランに関わる大きな出来事がありましたら教えて下さい。

小林宏明

 2019年1月に労働衛生コンサルタントの資格を取得したのが私の転機です。資格取得後、住友商事株式会社の衛生管理者となり、衛生委員会に参加し、職場巡視にも帯同するようになりました。職場巡視に照度計や騒音計を持っていって、人事スタッフに驚かれました。職場巡視で、自販機の赤いコーラだけが売り切れているのを見たのは衝撃でした。
また、さんぽ会(産業保健研究会)に参加し、さまざまな職種の方と知り合えたことも大きく影響しています。

転機を越えた後の新たなキャリアにおける思い出を教えて下さい。

小林宏明

 お口の健康を提供する歯医者さんが、衛生委員会に参加し、従業員全員の健康を考える、企業を健康にするという新しい視点に立って行動するようになりました。

 4月に行っている新入社員研修で「健康経営」というテーマでの講演を任されるようになり、毎年新人相手に講演しています。若いうちに教育すること、大事です。ストレスチェックとともに社員に行っている健康意識調査に、私の考えた質問をいくつか入れてもらえるようになったのも嬉しかったです。

本学会との関わりやメリットについて教えて下さい。

 日本産業衛生学会に入らなければ、この道の先輩方に出会えず、今の私はなかったです。産業衛生の面白さ、労働衛生コンサルタントへの道を教えていただいた先輩方に感謝しています。
この学会はさまざまな職種の方がおり、多種多様な知見・情報を入手できます。色々な考え方を知ることができ、とても楽しいです。

これから産業衛生の道を志す方々に向けて、メッセージをお願いします。

小林宏明

 私は歯周病専門医です。歯で困っている人の希望を叶える、他で見捨てられた重病患者を自分の知識と技術で救うことを生業としてきました。患者さんからの「ありがとうございました」という言葉が仕事の活力でした。今も歯科医として医療を提供していますが、住友商事株式会社の衛生管理者で、労働衛生コンサルタントです。従業員の健康を推進すること、そして企業を健康にすることが仕事です。従業員の「もっと健康になって、やりたいことをやろう」という希望を与えられる職種に誇りをもっています。

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